映画

2009年9月15日 (火)

幸せはシャンソニア劇場から

西東京市の講座が終った後、家に直行で帰宅する気分になれず、久しぶりに池袋で
映画を見た。

メトロポリタンプラザの中にあるシネリーブル池袋で何をやっているか見ると、
幸せはシャンソニア劇場から」というフランス映画。

704f82ca5483e04b7a23572d0c37d1834_3  「コーラス」の監督が作った映画で同じ俳優や子役が
  出ているみたい。

  コーラスがあたって、二番煎じかと
  易をとると、風地観上九。まあ、観る卦だからいいかと
  期待をしないでチケットを買った。

原題は「パリ1936年」とそっけないタイトル。でもフランス人だったらきっと36年という
時代だけで世界恐慌のあおりを受けたその時代の厳しさがイメージできるのだろう。
フランスでは130万もの人が見たというのだから大ヒットだ。

失業者たちが劇場を再建する物語。父と息子の話、恋も仲間の裏切り、年寄りの
引きこもりにもそれぞれ、涙腺がゆるむしかけがしてある。

厳しい時代はやはり仲間作りが一番という気分になる映画。

歌あり、踊りあり、アコーディオンの音色が時代の気分をよく映し出しています。
コーラスの方が好みだけれど、フランス的エンターテイメントとしては楽しめる
映画かな。

映画の後に、東武の地下で満願堂の芋きんを見つけて、こっちの方が倍も
嬉しかった。食い気の方がまさっている・・・。

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2008年12月31日 (水)

大晦日のあれこれ

あと、2時間あまりで今年も終わり。

今日は、のんびりと家で師匠の夫さんから借りてきたDVDを観て過ごすつもりが、
また妄想が膨らんでしまった。

アン・リー監督の「ラスト、コーション」だ。

年の終わりに見る作品かと思ったが、夫さんが「この作品は傑作だよ」と言われた
ので観る気になった。師匠は、「傑作の意味が私たちが考えるのとはずれているから、
要注意。映像がきれいとかそういう意味」と言っていたので期待はしていなかった。

余韻の残る映画という意味では傑作だと思う。映像もきれいだし、時代考証といい、
日中戦争を背景にした抗日女性スパイのメロドラマといえなくもないストーリーを、
国の内部分裂と個人の内部分裂の葛藤を時代に象徴させた手腕は並みのもの
ではない。数々の賞も獲得しているようだ。

監督がインタビューで

内戦で分裂する国と、1組の男女それぞれの分裂する心を重ねた。言葉にならない
虚々実々を、喜びと憎悪の間で苦悶(くもん)する性愛場面に象徴させた
と言っている。

監督の意図は 成功していると思う。
象徴性に富んでいるので観るものは勝手に想像力を膨らませる。
特に私は何か引っかかるとその意味を色々考えてしまう。

ヒロインの女性スパイ、チアチーが特務機関の長イーに暴力で犯されるシーン。
紳士的に見えるトニー・レオンがベルトで殴りつける姿に唖然!
あれはレイプだ。

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2008年3月 5日 (水)

ぜんぶフィデルのせい

久しぶりに映画を見に行きました。
今日は風もなく、あたたか。春を感じる日差しでした。

恵比寿のガーデンシネマで見た「ぜんぶフィデルのせい」は、
なかなか深い映画でした。

70年代も歴史になってしまったのか、
10代の自分がちょっとなつかしい気もします。
ボーヴォワールの自伝を夢中になって読みふけっていた自分を思い出します。

子どもを主役にした映画にはあたりはずれがあるのですが、
正直に怒りを表現することがこれくらい絵になっていると、
見ているこちらも元気になります。                

主役のアンナを演じた子役のニナ・ケルヴェル、
監督のジュリー・ガブラス。二人とも体癖からいうと8種系でした。

8種系は怒ると迫力があり恐いですからね          Fidel
仏頂面が似合うのもこの体癖です。

監督の父親は「Z」、「戒厳令」などの作品で有名な社会派のコスタ・ガブラス。

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2007年12月19日 (水)

いつか読書する日

パソコンを久しぶりに自宅に持って帰ったので、
TSUTAYAでDVDを借りた。

いつか読書する日」。

心に沁みる作品だった。

車谷長吉の作品の中で、心を鷲づかみされる言葉に出合った。

ある友人の精神科医の話だ。

ある男性患者が風呂の浴槽に釣り糸を垂れている。
患者は病気だから、風呂の浴槽で魚が釣れない事が分かっていながら、
そういう行動を止めることはできない。

「小説を書くというのは、この男と同じように、風呂桶の中に釣り糸を垂れて、
魚を釣り上げようとすることではないだろうか。それを狂気でなく、
正気で風呂桶から魚を釣ろうとすることではないか。」

車谷長吉に小説を書き続けるように励ますエピソードなのだが、
小説を書くということを生きることに置き換えれば、
啓示となってこの言葉が私にも響く。

映画の作品にもどるが、この作品のヒロイン大場美奈子(田中裕子)は、
早朝から坂の多い街で牛乳配達をし、その後自転車で通いながら
スーパーのレジをして生活している50代の独身女性だ。

ストイックなほど、シンプルで単調と思える生活をしている。
映像に出てくる彼女の住まいが好きだ。
机の代わりにもなる簡素なテーブル、寝室のベッド、
天井まで一杯に整然と収まっている本の数々。

私が心に描いている快適な部屋のイメージにぴったりだ。
孤独と折り合って生きていくために必要な適度の暗さと落ち着き。
孤独を慰める多くの書物は、
住んでいる女性の内面の豊かさを伝えてくれる。

くたくたになるほど体をつかって余計な事は考えないと言いながら、
彼女の心には秘めた想いが火を燃やしている。

街に住む多くの人たちに牛乳を届けたいとの想いで、
今日も坂を駆け上っていく彼女の後姿を想像する。

彼女の生き方も正気で風呂桶に釣り糸を垂れて、
魚を釣り上げようとしている人の生き方だと思えた。

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2007年9月26日 (水)

めがね

お彼岸で墓参りに行き、28日に易占を開催する喫茶店「ふう」に寄る。友人オ

ススメの「めがね」を帰りに見に行った。映画を見るのは久しぶり。以前、同じ監

督の「かもめ食堂」を師匠と一緒に見たときも、始まってすぐで観客が少なかった。

それがジワジワと広がりロングラン上映になっていったから、今度の「めがね」も

そういうパターンになるのかな?ロングラン上映になるようにが沢地萃九五、な

らないが雷山小過六五、方針山水蒙上九。前作「かもめ食堂」を超える観客数に

なるように風山漸六四、超えないが地火明夷上六、方針山沢損六五。萃は人が

集まる卦。ロングランにならないことがまちがいでロングランになりそうだが、方

針の蒙上九の意味するところは、何だろう?蒙を開くことに無理がなければヒット

まちがいなしだと思うが・・・?つまり観客の口コミがポイントかな。前作を超える

動員ができそうな気がする。はゆっくり進む卦で、超えないことが明夷 で、傷つ

く。方針損六五は投資がうまくいく卦なので前作を超えそう。

この映画ドラマチックなことなんて何も起きない。南の島の美しい海の風景も、長

く居たらきっとあきるなって思えてしまう。登場人物も教師をやっていそうな小林

聡美だけがリアルで他はかなりヘン。せりふが少ない、沈黙の間合いが長い、

それなのに、すごくおもしろかった。重い荷物を抱えたタエコ(小林聡美)がトラン

クをほっぽり出してサクラさん(もたいまさこ)の自転車に乗っていく後ろ姿は、彼

女が自分の枠から自由になっていく契機としてとても象徴的だった。思わず、見

ている私が解放されていくような気分を味あわされた。

あらためて、食べ物の力を感じましたね。小豆を煮るのはむずかしいのです。い

くらあんこずきの私でもでもいまだに、おいしいと思えるあずきを作ったことがあり

ません。豆を煮るには待つ力が必要ですからね。せっかちな人は不向き。おいし

いものは人を幸せにし、からだが喜びを感じるには「メルシー体操」、ときどき「た

そがれ時間」を持って脱力する。こののりで現代の情報化社会を乗り切っていく、

というよりたゆたっていくの方が近いかな。メルシー体操は脱力系というより、や

ってみたらけっこうハードな体操だったけど。

この映画にふさわしい卦爻天地否上九。この映画を見に行って吉風水渙上九

やめ吉地水師 六四、方針火山旅六二

否上九は「否を傾く」で人々のふさがりをじんわり解いていく感じでぴったりかも。

渙上九も見に行く事が吹き散るという考え方と内卦Kan_2 のストレスを吹き散らして

くれると両方ある。やめ吉師六四見送ってもよさそう。だが方針旅六二Ri

含んでいるので映画にはよい。映画を見たら旅を背景にしたストーリーでピッタリ

だった。

人によっては、旅に出たくなったり、おいしいものを作りたくなったり、編み物を始

めたくなるかもしれません。とにかく、オススメです。

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